最近の福岡のリフォーム・リノベーション会社に思うこと
先日、福岡にできた東京から進出してきたというリノベーション専門会社のショールームを見てきました。福岡ではフランチャイズで大手の不動産会社が運営していましたが、ある意味で勉強になった内容でした。
その会社のビジネスモデルは古いマンションを地元の不動産会社などから紹介してもらい、それをリノベーション物件がほしいお客様に定額制のリノベーションプランを提案して工事も請けて、銀行の住宅ローン付けをするサービスということ。
ふむふむ。なるほど。確かにすばらしい考え方です。
リノベーションマンションはある程度、間取りも自由にできるし、設備も自由だから欲しかった暮らしが好きな場所で出来るかもしれません。
施工業者として詳しく聞いてみると・・・定額制っていくら？・・ほー？けっこう取ってるのね？
【スケルトン状態】
よくよく話すと、これは本部は不動産でも工務店でもない営業会社なんだと感じました。物件は不動産屋さんへ紹介料・FCだったらFC料金・工事は◎投げ。だから工事費けっこういるのか～
うーん。丸投げで工事は大丈夫？いい物件は不動産屋さんから回ってくるのかな？契約してスケルトンに解体すると構造的に施工が難しい点もでてくるから変更、追加工事とか問題が色々あるだろうなあと思いました。実際のところ評判はどうなんでしょう？
ただ、金額は別として手抜き工事になるかどうかは物件と施工業者によるので、この会社で申し込んだ人が、納得できる物件といい職人さんに出会えるといいんですけどね。
これまた別の会社ですが、大手鉄道会社系のリノベーション物件を見てきました。
以前私が勤めていた設計事務所が設計した今ではビンテージと言われるマンションで、なーんと約5000万円！まあ福岡の一等地で100㎡あるのですが、坪単価165万円！すごいですね！高級物件ですね。
【新築同様にきれい】
こちらもスケルトン状態に解体して再度作り直しているそうです。ただ、中はとってもいい最新設備なんですが、最近の新築マンションで使われているものと全部中身が一緒なんですよね。
これはこれでいいのですが、これなら構造などが進化している新築マンションでもいいんでないの？と一人思ってみました。
中を新築しても結局築年数は変わらないので、リノベーションするならビンテージにはビンテージの良さがあるので、新築では出来ない事を生かしたほうが資産価値が高いのでは？と思います。
リノベーションという言葉が最近流行ってますが、今後、昔の悪徳リフォーム営業会社みたいな会社が出て被害に合う方がでてこなければいいのになと思います。
被害に合ったかどうかわからないというケースも多いんですけどね・・・。心配な場合は安心料と思って、大手に頼んで工事をしてもらう手もありますね。
あと、悪徳リノベ会社に工事を依頼する方は、もしかしてどこに頼んでいいかわからないから、リノベーションで検索して、でてきた会社に頼んでいるのかなとも思いました。
直接施工している会社がお客様に伝わっていない。そんな風に感じました。それは私たち施工業者の営業力のなさと反省しなければいけません。
私たちも今年、筑紫野市針摺中央1丁目にアトリエ＆小さな事務所を『リノベーション』で作りました。とはいっても、雨漏りしていた古い戸建てを妻の友人からご好意でとっても安くお借りして、内装インテリアと玄関ドアを自分たちで施工しました。工事費は200万円。どこまでできるかの実験でもありました。
もともとは書道家の妻のアトリエ兼、書雑貨ショップを創るのにお借りしたのですが、せっかくなので、ショールームみたいに使ってもいいと妻が言ってくれるので、お言葉に甘え、ちっちゃな事務所も併設しました。また工事の参考に誰でも見学できるようにしました。
【アトリエ施工前】
【アトリエ施工後】
まだまだやりたいことはありますが、予算内で出来ることをやってみました。今後も徐々に改築していきます。（予算ができればですが・・・）
私たちはたくさん営業マンがいるような大きな会社ではありません。床・壁紙職人である家族を主として、友人の建築家や、大工、塗装職人、建材店など職人の集まり（チーム）です。
私たちはできるだけ無駄な経費を使わず、『出来る限りいい材料を使って、確かな工事を満足できる価格で工事を提供したい』と一軒一軒丁寧に壁紙クロス・内装・看板工事をさせていただいてます。
結果、大手の建設会社やリフォーム会社と金額を比べると20％～30％安いことがよくあります。それもそのはずです。私たちはその大手の会社やリフォーム会社からの下請けをしているからなのです。もちろん私たちでは出来ないこともたくさんありますが、リフォームやリノベーションではそういうことが多いです。
これからもがんばってお客様の希望に添えるものを創っていきたいです。
